Jar-BeatRecord/ジャービートレコード

INNER SCIENCEによる最新ミックス音源は、
多彩なブレイクビーツを確かな構成力で聴かせる
"Points of light breaking through from the new day"

前半部分は、流麗なピアノフレーズとカリンバ的な音色が印象的な
"The Marcia Blaine School For Girls"による知る人ぞ知る名トラックや、
煌やかで美しいエレクトロニック・ミュージックを聴かせる"Anomary"、
ギターフレーズと巧みなエディットが効いている"DNTEL"の
初期作などを巧みに繋ぎ展開していきます。"Rothko"による極上のアンビエントを
経由して続く中盤は、カラッとしたドラムの鳴りとトランペットの音色が心地よい
"Presto"や、実弟"Illa J"へと提供したJay deeによるメロウ・トラックなど、
選りすぐりの暖かなインストゥルメンタル・ヒップホップをゆっくりと鳴らし、
"Dimlite"のIDMなビートをきっかけにしてそのままWarp組や
"Caural"、"Lukid"といったアーティストのハイブリッドな
新世代ビートまでを矢継ぎ早に展開していきます。

質感を少しずつ変化させながら生音感溢れるグルーブが光る
"Missus Beastly"を経て到達する終盤は、HeliocentricsのMalcom Cattoが
参加している"MRR-ADM"による重厚なブレイクスから、
スウィングしたリズムとピアノのフレーズを聴かせる"Jumbonics"、
乾いたギターのリフとブラスセクションが光る"Palov & Mishkin"のファンキーなトラック、

そして意表をついてPorkレーベルの"Baby mammoth"を経由し、
"Coyote"によるバレアリックトラック?"The Popular People's Front "による
RE-EDIT作まで、アップリフティングなテンションを持続しそのままラストまで駆け抜けます。
朝の起き抜けから正午にめがけて少しずつエネルギーを高めるかの様な、
そんな活力に満ちあふれたイメージの本作。様々な角度から選び抜かれた
多種多様なインストゥルメンタル/ビートミュージックたちを、
確かな構成力/エディット/ミックスでより魅力的に聴かせる一枚です。